2022年2月25日金曜日

オーストラリア国境を再開、全ての国からの旅行者を受入れを開始

 オーストラリアは、2020年3月より厳しい入国規制により厳しい出入国制限を開始、オーストラリア市民と永住者を除き、特別な理由がない限りオーストラリアに入国することができなくなっていました。

これによりオーストラリア国外からの新型コロナウィルスの侵入をほぼ防ぐことができ、ニュージーランドと同様、世界的に新型コロナウィルスの感染拡大に成功した国の1つとなっています。

事実上の「新型コロナウィルスゼロ戦略」をとっていたオーストラリアですが、2021年8月にオーストラリア国内におけるワクチン接種の進行とともに入国制限を含む規制緩和を進めるロードマップを発表、「コロナとの共存」へ大きく方針を転換しました。

2021年12月15日より、日本、韓国などからのワクチン接種完了者した旅行者は、オーストラリア入国の一部の州に可能となり、オーストラリア入国後の隔離も免除され、短期の観光を目的する旅行者もオーストラリアを旅行することができるようになりました。
2022年2月21日より、そのオーストラリア入国制限が全世界からのワクチン接種完了者に対象を拡大、約2年ぶりにオーストラリアの国境が全面的に開放されることになりました。

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■オーストラリアに入国できる条件
2022年2月21日以降、以下の条件を満たす旅行者は、オーストラリアに入国することが可能となりました。

* オーストラリア保健局(TGA)によって承認されたワクチン接種を完了していること
* オーストラリアに入国できる有効なビザを所持していること
* デジタル乗客宣言(DPD: Degital Passenger Declaration)を出発72時間前までに提出すること
* 出発前3日以内に行われた新型コロナウィルスの検査で陰性であること

なお、各項目の詳細情報は以下の通りです。

◎ ワクチン接種を完了していること
新型コロナウィルスのワクチンは、オーストラリア保健局(TGA)によって承認されたワクチンでなければいけません。また、ワクチンの最終投与日から7日間以上経過していなければなりません。

現在オーストラリア保健局によって承認され、新型コロナウィルス・ワクチンの種類と完了したとみなされる接種量は以下の通りです。日本で接種されているワクチン(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカのワクチン)は、いずれもこのリストに含まれます。

* 少なくとも14日間隔で2回接種
 アストラゼネカ
 アストラゼネカコビシールド
 ファイザー / バイオテック
 モデルナまたは武田
 シノバックコロナバック
 バーラトバイオテックコヴァクシン
 シノファーム
 スプートニクV
 ノババックス / バイオセレクト・ヌバキソビット

* 少なくとも1回接種
 ジョンソンエンドジョンソン / ヤンセンファーマ

接種されたワクチン全てがこのリストに含まれれば、交差接種でも問題ありません。
現時点では、3回目以降のブースター接種は、オーストラリア入国に際して入国条件に求められていません。

〔ワクチンの接種証明〕
オーストラリアに向けて出発する航空機のチェックインの際に、ワクチンの接種証明を提示する必要があります。認められるワクチンの接種証明書の発行機関、証明書の言語は以下の通りです。
* 国、州、地方レベルの当局、または認定された予防接種機関が発行したもの
* 英語で書かれたもの、または認証された翻訳が添付されているもの

ワクチンの接種証明書には、少なくとも以下の情報が記載されている必要があります。
* 旅行者のパスポートに記載されている名前
* 生年月日、またはパスポート番号、または国民ID番号
* ワクチンのブランド名
* 各接種日またはワクチン接種の全コースが終了した日

ワクチンの接種証明書は紙による証明書の他、デジタル形式のものも認められています。
最新の情報、さらに詳しい情報は、オーストラリア外務省の以下のページをご覧ください。
→ Guidance on foreign vaccination certificates
 https://www.passports.gov.au/guidance-foreign-vaccination-certificates

◎ 有効なビザを所持していること
オーストラリアに入国するオーストラリア市民を除いて、全てオーストラリアに入国するための有効なビザ(渡航査証)を所持している必要があります。
これは新型コロナウィルスのパンデミック以降に変更になった訳ではなく、パンデミック以前よりオーストラリアの入国に際してビザの所持が必要でした。

「世界最強のパスポート」とも言われ、ほとんどの主要国へ短期の観光や商用目的での渡航において、ビザの取得が免除されている日本国パスポートですが、日本国パスポートをもってしても、ここオーストラリアはビザの取得が必要となる数少ない国となります。

日本人の場合、3ヵ月以内の観光、または商用目的のオーストラリア渡航であれば、ETAS(イータス、Eelectric Travel Authority System)という、簡易的な電子ビザの利用が可能となっています。

◎ デジタル乗客宣言を提出していること
オーストラリアに飛行機で到着する全てに乗客は、デジタル乗客宣言(DPD: Digital Passenger Declaration)の提出を終えている必要があります。
このデジタル乗客宣言を提出は以下の期間内に完了していなくてはなりません。
* オーストラリアに向けて出発する7日前以降、飛行機出発の72時間前まで

デジタル乗客宣言(DPD)では、以下の情報を提出し、宣言をする必要があります。
* オーストラリア国内での電話番号を含む連絡先
* ワクチン接種の状況について、法的拘束力のある申告
* 過去14日間の渡航歴について申告
* オーストラリアに入国する際、および上陸する州・準州で適用される検疫・検査要件、
 および違反した場合の罰則を承知していることを宣言

最新の情報は以下のオーストラリア内務省のWEBサイトを参照ください。
→ オーストラリア内務省:Digital Passenger Decralation
 https://covid19.homeaffairs.gov.au/digital-passenger-declaration
デジタル乗客宣言は、以下よりオンラインで申告と宣言することができます。
→ オーストラリア内務省:Australia Digital Passenger Declaration (DPD)
 https://dpd.homeaffairs.gov.au/

◎ 新型コロナウィルス陰性であること
オーストラリアに入国する為には、新型コロナウィルス検査の結果が陰性である必要があります。

新型コロナウィルスの検査は、以下の方法が認められており、検査方法により有効とされる検査のタイミングが異なります。検査を受けるタイミング以下の通りです。
* 出発前3日以内に受けたCOVID-19 PCRまたはその他の核酸増幅検査(NAAT)検査
* 搭乗予定便の出発前24時間以内に医師の監督の下で受けた迅速抗原検査(RAT)

新型コロナウィルスの陰性結証明書を、オーストラリアに向かう航空機のチェックイン時に航空会社係員に提示します。
陰性証明書は、紙に印刷されたものの他、デジタル形式のものでも構いませんが、証明書は英語で書かれているものが望ましいですが、その他の言語で書かれている場合は、翻訳証明を添える必要があります。
航空機のチェックイン時に陰性証明書を提出できない、または記載要件を満たしていない場合は、オーストラリア行きの航空機に搭乗することはできません。

最新の情報は、以下のオーストラリア保健省のWEBサイトを参照してください。
→ オーストラリア保健省: Inbound international travel - Pre-departure testing
 https://www.health.gov.au/health-alerts/covid-19/international-travel/inbound#predeparture-testing

以上、ご注意ください。

★ 本情報の注意事項
掲載されている情報は執筆時のものです。特に新型コロナウィルスの水際対策に関して、日々手続き、対策は変化していますので、現在の状況と異なっている場合もあります。
提供した内容に関連して、ご利用される方が不利益等を被る事態が生じたとしても、当社および執筆者は一切の責任を負いかねますので、ご了承ください

2022年2月16日水曜日

ゴールドコースト / 「新型コロナウイルス」に関する最新情報

 ゴールドコーストにおける新型コロナウイルス(COVID-19)に起因する、旅行者が知っておくべき行動制限、観光施設、飲食店、商店のオープンなどの最新情報をお知らせいたします。


■ クイーンズランド州の感染状況 (2022年2月13日現在)
2021年12月13日からオーストラリア国内の新型コロナウイルス感染多発地域(ホットスポット)からクイーンズランド州への入州規制が緩和され、2022年1月22日には海外からの入国者に対しても規制緩和が実施されました。

これらの規制緩和およびオミクロン株の出現により、新規感染者の数が大幅に増加しておりますが、クイーンズランド州の2回のワクチン接種率が90%を超えたこともあり、重症者は低い水準で抑えられており、ワクチン接種が重篤化になることを抑えている可能性が非常に高いことを示していると思われます。

2022年2月07日には夏休みが終わり、2週間遅れで対面授業による学校の新学期がスタート、これにより2月11日の現地メディア報道によると、過去24時間の間に5歳から11歳までの児童のうちPCR検査により280人の陽性が確認され、これは前日の231人より49人増加、また12歳から17歳までの中高生の年代ではPCR検査での陽性者が236人、こちらも前日の180人から56人増加、別途迅速抗原検査での陽性者を加算すると、5歳から17歳までの年齢層で1,149人の陽性者が出ており、この人数は今後も増加することが予想されています。

◎ 2022年2月12日 クイーンズランド州保健局 発表データ
* 新規感染者数(過去24時間以内) --- 3,660名
* 現感染者数 --- 33,289名
* 病院に収容されている人数 --- 538名
* ICUへの収容者数 --- 51名
* 累計死者数 --- 367名

■ クイーンズランド州の州境・国境オープン状況 (2022年2月13日現在)
◎ オーストラリア国内からクイーンズランド州へ入州する場合
2022年1月15日 午前01:00以降、オーストラリア国内からクイーンズランド州に入州する際の規制が撤廃されました。
* 入州許可証(Border Pass)の取得の必要無し
* コロナウイルス陰性証明書の提示の必要無し
* ワクチン未接種者も隔離の必要無しで入州が可能

これにより、オーストラリア国内からであれば自由にクイーンズランド州への行き来が可能となりました。

◎ オーストラリア国外(海外)からクイーンズランド州へ入州する場合
2022年1月22日 午前01:00以降、海外からクイーンズランド州に入州するワクチン接種完了者に関しては、隔離規制が撤廃され、入国に際し下記のみが要求されます。
* ワクチン2回接種が完了していること
* クイーンズランド州到着後、24時間以内に迅速抗原検査(Rapid Antigen Test)を行うこと
* 陰性結果が出るまでは自宅で隔離を行うこと

陽性結果が出た場合は、クイーンズランド州政府の定める「新型コロナウイルス陽性の場合」の指示に従う必要があります。海外から他州・準州に到着し、オーストラリア入国後24時間以内に検査を行い、既に陰性結果が出ている場合は、クイーンズランド州到着後の検査は必要ありません。

ワクチン接種未完了者は、入国後クイーンズランド州政府指定の強制隔離施設での隔離が必要となり(費用は自己負担)、またブリスベン国際空港を利用して到着する必要があります。(ケアンズ空港やゴールドコースト空港は認められない)

※クイーンズランド州における入州規制の詳細
 https://www.qld.gov.au/health/conditions/health-alerts/coronavirus-covid-19/current-status/public-health-directions/travelling-to-queensland

■ クイーンズランド州におけるワクチン接種率の状況 (2022年2月13日現在)
クイーンズランド州は西オーストラリア州と並び、他州と比べ、ワクチン接種に対する抵抗感が強いと言う調査結果が出ており、かつ新規感染者の抑制に成功していたことからワクチン接種率の低下を招いていましたが、ワクチン接種者のみへの規制緩和の発表もあり、全豪平均と比較すると未だ接種率は劣りますが、2回の接種率が90%を超えるに至っております。

◎ 全豪・クイーンズランド州のワクチン接種率の対比
 1回のワクチン接種を受けた人口比率: 全豪 95%以上 (クイーンズランド州 92.3%)
 2回のワクチン接種を受けた人口比率: 全豪 94% (クイーンズランド州 90.3%)

■ クイーンズランド州におけるマスク着用のルール (2022年2月13日現在)
クイーンズランド州内での市中感染拡大を受け、クイーンズランド州政府は現在下記のマスク着用規制措置を発令しております。

〔マスク着用が義務付けられる場所・場合〕
* 室内の職場 (マスクを着用することが安全ではない場合は規制対象外)
* パブ、クラブやカフェ (着席時除く)
* 屋内の競技場やスポーツ・アリーナ (着席時除く)
* 図書館
* 美容院・ネイルサロン
* 医療施設の待合室など
* ショッピングセンター、スーパーマーケットや小売店等の屋内店舗
* タクシーやライドシェアサービス(Uber等)、および公共交通機関利用時
* 病院、高齢者介護施設、障がい者支援宿泊施設、矯正施設等の施設
* 空港構内(タクシー乗り場、駐車場含む)、およびクイーンズランド州発着の国内線・国際線機内
* 国内感染多発地域(ホットスポット)や海外から到着した入州者で隔離の必要がある人が
 空港から隔離ホテルまで移動する間
* 新型コロナウイルスの症状があると自覚される場合

→ クイーンズランド州政府発表のマスク着用ルール (英語)
 https://www.qld.gov.au/health/conditions/health-alerts/coronavirus-covid-19/current-status/public-health-directions/mandatory-masks

■ ゴールドコーストのマスク着用状況 (2022年2月13日現在)
市中感染の拡大に伴い、再度マスク着用規制が課されているゴールドコーストですが、着用が義務化されている場面でのマスク未着用者が多く見受けられ、マスク着用に対する大きな緩みを感じております。

■ スマートフォンを利用した電子チェックイン・システム(Check In Qld app)の義務化
クイーンズランド州政府より、2022年2月07日(月)以降、スーパーマーケット等のワクチン未接種者でも入店及び入場が可能であった施設に関しては、Check in QLD appでのチェックインを不要とする旨の発表がありました。
ただし、ワクチン接種者のみが入店・入場できる施設に関しては、引き続きCheck in QLD appでのチェックインが必要となります。

【チェックインが必要とされる施設】
* 接客業施設 (カフェ、レストラン、パブ、クラブ、バー、ワイナリー等、フードコートは除く)
* 娯楽施設(ナイトクラブ、屋内ライブミュージック施設、カラオケバー、コンサート会場、
 劇場、映画館、ボーリング場、ゲームセンター、カジノ、テーマパーク等)
* 屋内・屋外競技場 (5,000人以上収容の競技場のみ)
* フェスティバル
* 州政府運営の美術館、博物館及び図書館
* 結婚式及び披露宴 (20人以上が参加する場合)
* 施設を貸し切り利用する場合(20人以上が参加する場合、または4平米あたり1名以上になる場合)
* 病院、高齢者介護施設、身障者介護施設等

以上、ご注意ください。

2022年2月15日火曜日

【新型コロナウイルス】日本航空(JAL)、シドニー・羽田線の5月31日までの運航継続を発表

 ●2月15日、日本航空は、シドニー・羽田線を5月31日まで継続して運航する旨を発表しました。

●現在、日本への直行便を含む多くの国際旅客航空便が運休を継続している状況であり、帰国を予定されている方や急な帰国の可能性のある方は、直行便の運航状況に引き続き注意を払うようにしてください。

現時点の各社の運航状況は以下のとおりです。

1 日本航空(JAL)
(1)シドニー・羽田線
 シドニー発の便は、5月31日(火)まで週3便(火曜日、木曜日、土曜日)で運航される予定です。
 羽田発の便は、5月31日(火)まで週3便(火曜日、木曜日、日曜日)で運航される予定です。
 また、それ以降の運航予定については発表されていませんが、減便や運休の可能性もあります。
(2)メルボルン・成田線
 メルボルン発の便は、3月26日(土)まで週2便(火曜日、金曜日)で運航される予定です。
 成田発の便は、3月26日(土)まで週2便(月曜日、木曜日)で運航される予定です。
 また、それ以降の運航予定については発表されていませんが、減便や運休の可能性もあります。
 最新の運航情報は、以下の同社サイトをご確認ください。
○日本航空ウェブサイト
(2月)
https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/2022/inter/220201_05/
(3月)
https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/2022/inter/220301_05/
(4月)
https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/2022/inter/220401_05/
(5月)
https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/2022/inter/220501_05/

2 全日空(ANA)
(1)シドニー・羽田線
 シドニー発の便(NH880)は、7月1日(金)まで週5便(日曜日、月曜日、火曜日、木曜日、金曜日)で運航される予定です。
 羽田発の便(NH879)は、6月30日(木)まで週5便(日曜日、月曜日、水曜日、木曜日、土曜日)で運航される予定です。
 2020年3月29日(日)に開設が予定されていたシドニー・羽田線(NH889/890)の開設時期は、未定です。
 また、それ以降の運航予定については発表されていませんが、減便や運休の可能性もあります。
(2)パース・成田線
 10月29日(土)発の便まで運休される予定です。
 また、それ以降の運航予定については発表されていませんが、減便や運休の可能性もあります。
 最新の運航情報は、以下の同社サイトをご確認ください。
○全日空ウェブサイト
https://www.anahd.co.jp/group/pr/202202/20220214.html
 なお、全日空は、同社の名前を使用するなりすましメールへの注意を呼びかけており、ご注意ください。
 また、運航にあたり、感染拡大を予防するため、以下の取り組みを行っておりますので、ご確認ください。
○全日空ウェブサイト(なりすましメールにご注意ください)
https://www.ana.co.jp/ja/jp/topics/information006/
○全日空ウェブサイト(感染拡大を予防する取り組み)
https://www.ana.co.jp/ja/jp/topics/notice200502/

3 カンタス航空
 政府による規制の緩和を前提として、3月末より日本との間の国際線が再開する見込みが発表されています。
○カンタス航空ウェブサイト
https://www.qantas.com/au/en/travel-info/travel-updates/coronavirus/qantas-international-network-changes.html

4 ジェットスター
 政府による規制の緩和を前提として、2022年より日本との間の国際線が再開する見込みが発表されています。
○ジェットスターウェブサイト
https://www.jetstar.com/au/en/travel-alerts

5 ヴァージン・オーストラリア航空
 ブリスベン・羽田線について、同社ウェブサイトでは予約ができなくなっています。